「真実語る契機見逃す」=再発防止へ全国に「本部係」−足利事件検証結果・最高検(時事通信)

 再審無罪が確定した足利事件について、最高検は1日、捜査や公判での問題点の検証結果を発表した。逮捕直後の拘置尋問で、菅家利和さん(63)が裁判官に「答えたくありません」と容疑を認めなかったことを明らかにし、「真実を語る重要な契機を見逃した」とするなど、虚偽の自白を見抜けなかったことを最大の問題点として挙げた。
 検証結果は、警察と同様に、誤認の原因を「DNA型鑑定を過大評価し、自白の吟味が不十分だった」と総括。再発防止策として、凶悪事件を担当する「本部係」を全国の検察庁に置くとした。
 捜査時のDNA型鑑定について、手順や技量に特別の問題はなかったする一方、鑑定データの大半が失われ、検証が困難となった点に反省が必要と指摘した。
 担当検事は起訴までに、鑑定の精度を1000人中約8.3人と理解していたが、根拠としたサンプル調査の人数が190人にすぎなかったことを把握していなかったと指摘。その後サンプル数を大幅に増やした再調査の結果、精度は1000人中35.8人に低下したことが判明した事実を挙げ、鑑定を決定的な証拠と過大評価したことが誤認の原因となったとした。
 虚偽の自白については、菅家さんの供述が変遷したことや、自白を裏付ける証拠がなく、犯人性を否定する証拠の検討も不足していた点などから、信用性の吟味が不十分だったと結論付けた。
 宇都宮地裁の再審判決で「違法」と認定された起訴後の取り調べについては、「余罪を見極めるためだった」と違法性を否定。「公判中の事件の取り調べと受け止められてもやむを得ない面もあった」と指摘するにとどめた。 

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